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2017/06/20

ハワイアンシャツを知るための5つのポイント

ハワイアンシャツを知るための5つのポイント

夏の風物詩ともなっているハワイアンシャツ。鮮やかな色や柄が特徴的でカジュアルなリゾートスタイルを演出するのにとても有効なアイテムだ。しかし、デザインを全面に打ち出したハワイアンシャツには、時として敷居の高さを感じてしまうこともある。そのため、ハワイアンシャツを着る人、着ない人とはっきり分かれてしまうのもこのシャツならではだろう。なかには「ハワイアンシャツに挑戦したいけど、自分には似合わないんじゃないか」という不安を抱えている人も少なくないはず。
「個性の強いアイテムなので、自分には似合わないと敬遠してしまっている人もいると思いますが、普段のスタイルに近い色味のシンプルなデザインを選べば、意外と着こなしは難しくありません。ハワイアンシャツ自体、1930年代頃に日本文化とアメリカ文化の融合で生まれたものなので、日本人が着こなす夏のスタイルにぴったりのアイテムなんです。さらに柄や細かなディテールの違い、デザインの変遷などバリエーションの豊富さもハワイアンシャツの魅力です。これほどまでにアート性が高く、歴史のあるアイテムは他にありませんよね」“アートを着る”とも称されるハワイアンシャツ。今年こそは、挑戦してみたいという人のために、基本的なディテールを解説しよう。

 

ポイント1
年代によってさまざまな柄がある。

1930s~
オールオーバー(総柄)
シャツ全体に一定の間隔で柄がリピートするオールオーバーパターン。数あるハワイアンシャツの柄の中でも最も歴史がある

1930s~
オリエンタル
ハワイアンの元祖ともいえる和柄。初期は和装の生地、’40年代後半からはシャツ用にプリントした生地が使われていた

1940s~
ボーダー
縦方向に柄の連なるデザインがボーダーパターン。総柄の派生として1940年代に登場し、’50年代には定番として普及した

1940s~
ホリゾンタル
柄の上下を明確に表現しているホリゾンタルパターン。身頃の生地を横方向(ホリゾンタル)に切り出すことが名前の由来

1950s~
ピクチャー
その名の通り写真のように見えるプリントデザイン。細かなドットで型を彫り、その上に色を刷り重ねて写真風に見せている

1950s~
バックパネル
背中全体を一枚の絵画に見立てたデザイン。裁断に制限があり縫製も難しく、ヴィンテージでは数が少ないため価値が高い

 

ポイント2
プリントの手法は2種類。

オーバープリント
デザインに使われる色の数だけ版を作り、1色ずつ版を刷り重ねていく手法。生地の裏をみると、地色もプリントしていることがわかる

抜染プリント
生地を一度地色に染めて、柄の部分の色を抜いてからプリントするという手の込んだ手法。地色が裏側まで抜けているのが抜染の証

 

ポイント3
レーヨン生地にも違いが。

レーヨン壁縮緬
経糸に無撚糸、緯糸にレーヨン壁糸を使用した定番生地。表面にシボ感があり、和柄のシャツに使われる

レーヨン羽二重
経糸に無撚糸、緯糸にレーヨン壁糸を使用した定番生地。表面にシボ感があり、和柄のシャツに使われる

レーヨンフジエット
毛羽立ちのある古めかしい素材感のフジエット。経糸にフィラメントレーヨン、緯糸にスパンレーヨンを使用

 

ポイント4
ボタンによって仕上がりが左右する。

シェル(白蝶貝)
旧くはドレスシャツなどでも採用されていた高級感のある天然素材の貝殻ボタン。光があたる角度によって美しい反射を見せてくれる

バンブー(竹)
竹材を使用したボタン。繊維が詰まっているため、磨くほどに光沢が増し、徐々に色濃く変化していくのも楽しみな天然パーツだ

ココナッツ
南国の象徴でもあるヤシの実から削り出して作られたココナッツボタン。ひとつずつ異なる表情を見せるのも魅力的なディテール

尿素ボタン
尿素系の樹脂を型入れして作られたボタン。ハワイアンシャツだけでなく、当時のカジュアルウエアでも多く見かけることができる

 

ポイント5
ポケットの柄合わせにブランドのこだわりが見える。

ヴィンテージにはポケットの柄合わせをしていないものも多いが、柄合わせをしているハワイアンシャツにはブランドのこだわりを感じる。縫製が難しく無駄になる生地も多いため、良質かどうかを見極める指標のひとつ

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